この２，３日は天気が悪くて、ちょっと寒い日が続いているが、世は春である。春になれば、草木は芽吹くし花も咲く。そうなってくると、自分でも草木というものを育てなければならないのではないかという気がしてくるものだ。もちろん、マンション住まいではプランターでしか育てることはできない。しかし、今やプランターでも十分に育てることのできる植物はたくさんあるものである。

草花と言っても、花が咲くものというよりは、この時期に植えたくなるのは実がなるものである。一般家庭で簡単に作れる実物野菜と言えば、まずトマトだろう。あの赤い実がなることを想像するだけで、もうほかの植物などみる気もしなくなるものである。
ということで、この何年か、ベランダでトマトを栽培している。直径６０センチか７０センチほどの大きなプランターのような鉢のようなものに植えるのであるが、あまり土を入れ替えない。せいぜい２キロぐらいの袋を買ってきて混ぜ込む程度だ。これで売っているものと同じようなトマトがなるわけはない。
今年もプチトマトと中玉の２本を買ってみた。確か去年も同じような買い方をした。そして、プチトマトはなったが、中玉のトマトは一つもならなかった。というより、いまだかつてプチトマト以外の実がなったことがない。土作りなどあったものではないのだから、仕方がない。むしろ、そんなところでよくプチトマトといえどもなったものだ。
実はならずともよいのである。ぐんぐんと育つ姿を見るのが楽しいのだ。そして、その結果として実がなればもっと嬉しいし、ならなくてもそれはそれでここまで大きくなったかという姿を見るだけで楽しいのだ。
過去の経験からいえば、５月の連休に入ってトマトを植えていた。それが今年は１カ月近く早い。ぜひとも中玉の食べごたえのあるトマトになってもらいたいものだ。

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