矯正治療のイメージ
写真上で、治療のシミュレーションをしてみましょう
治療の相談の際に、歯を抜いて治療するのか、歯を抜かないで治療するのかというお話をすることがよくあります。その際、歯を抜いた場合と抜かない場合についての治療後のイメージをお話ししています。とはいえ、はじめて聞くような話であるうえ、経験があるわけではありませんので、なかなか私たちが考えている治療後の姿と患者さんが想像するイメージとが一致しにくいというのが実際のところでしょう。 そこで、写真の上でどんな違いがあるのかを見てみましょう。
抜歯した場合はアーチが小さくなり、非抜歯では大きくなる
図1,2は抜歯をしたシミュレーションです。通常、歯を抜いて治療をする場合、臼歯部と前歯部との引っ張り合いになり、前歯部も後ろに下がりますが、臼歯部も前方に移動することになります。その量は、抜歯した歯の半分近くに及ぶと言われています。その点を考慮したシミュレーションになっています。この患者さんは、第2小臼歯がすでに抜歯されていてブリッジになっていますので、このブリッジを壊して、抜歯部位とします。したがって、第2大臼歯も抜歯されている右上の第1大臼歯はかなり前方に移動すると考えなければなりません。
一方、下の図3から6までは、抜歯・非抜歯の両方を作ってみました。でこぼこの量からしますと、10ミリぐらいにはなりますので、抜歯することも十分に考えられます。それを抜歯せずに並べるとすると、図4のようになります。写真からはみだし気味になっていますが、元の歯列から見ますと、これぐらいは外側に配列することになるのがお分かりいただけるでしょうか。一方、左右の第一小臼歯を抜歯したと想定したのが図5、6です。でこぼこの量が多いため、中切歯の位置はあまり変化しないことになります。それでも、全体的にアーチの大きさは小さくなります。
以上、二つの例をご覧いただけるとお分かりになると思いますが、抜歯した場合は、アーチが小さくなり、非抜歯で直した場合は、アーチが大きくなるわけです。アーチが大きくなれば、口元が今よりも外側に出てきます。逆に抜歯した場合の口元は今よりも下がるということになります。
ここまで、写真上で歯を並べる手順を示しました。もともとこれは模型上で行う操作でした。ところが、模型上では作業が大変であるうえ、元の状態との比較がしにくいという欠点がありました。写真上で重ねながら並べた場合、どこがどれだけ動いているのかがわかりやすいと思います。
口もとのイメージが変わってきます
非抜歯で治療を行った場合、上下の歯は外側に出てきますが、鼻やあごの骨の位置はあまり変わりません。口唇が前に出てくるだけです。もちろん、口が閉じにくくなることから、若干の緊張感も出てきます。一方、歯を抜いた場合の口元が下がるというのは、下の方のような感じです。この場合、もとの口唇の状態がかなり緊張しているものが、緊張せずに口が閉じられるようになるため、こんなにギュッと閉じる必要がなくなります。
以上、お口の中とお顔の写真から、抜歯・非抜歯のイメージを表してみました。
矯正治療というものは、絶対に歯を抜くというものでもありませんし、絶対に歯を抜かないで直すというものでもありません。口腔内と顔貌の両方を勘案したうえで、最適と思われる方法をとることになります。
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