私も含めて、インターネット上に自医院のホームページその他を公開しているところは多い。ほとんどは広告のためである。作成に数十万円のお金をかけ、なおかつ毎月使用料のようなお金を数万円払う。ホームページを見た人が来ることを期待してのことである。かくいう私も同様で、広くあまねく知れ渡るインターネット上のホームページは、不特定多数の人の目につくため、無限とは言わないまでも数十万、数百万の人に対する広告と同じであるような錯覚を持っている。

ところが、今日聞いた話は衝撃的である。「インターネット上の広告は、テレビ広告の１０分の１だ」というものだ。テレビで百万円かけた広告の効果をインターネットでえようとすれば、１０００万円かけなければ得られないということだ。これはすでに確固たるデータが出ているのだという。つまり、ここで私がこうやって書いていることも、テレビやラジオに出すことと比べると、その１０分の１程度の役にしかたたないということだ。

どうやら、インターネットは無限のお客に対応できる、という幻想をかきたてるように宣伝しているのが、今のインターネット広告の会社であるようだ。ホームページを作っていても、「ホームページを見てきたのですが」といって電話をかけてくるのは、広告業者だけである。このことの証左であろう。

なんでもやってみないと実際にはどうなのかわからないものだ。歯医者を開業していろいろな広告会社から電話が来る。この電話のほとんどがどうやら「１０分の１の効果しかないもの」であるようだ。

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