ニュージーランドが国旗を変るかどうかを国民投票にかけた。幸か不幸か現状維持派が上回って、国旗は変わらないことになった。

ニュージーランドはイギリス連邦のひとつとして、国旗にはユニオンジャックのマークが付いている。これを、ニュージーランド原産のシルバーファーンの葉に変えるというものであった。これは、カナダがユニオンジャックからメイプルリーフに変えたことを模倣している。

かつて植民地であった国にとって、その宗主国の名残である印が国旗についているということは誇らしいことでもあり、また忌むべきことでもあるということだ。そして、今回の投票が比較的接戦になったということは、誇らしいと思う人と忌むべきことと思う人の数が拮抗していることの表れでもあるだろう。

国旗が変わるというのはどういう気持ちがするのだろう。｢旗日｣という日に旗を出さない家庭が多くなった今日、国旗を意識するのはオリンピックをはじめとするスポーツのときぐらいだ。そのときに日の丸以外の国旗が掲揚されたとすると、かなりの違和感はあるだろう。それも、時とともに慣れてくるものとは思われるが。

投票は56：43で現状維持派が上回った。ただ、この56％の人達の中には少なからず変えることへの拒否票というものがあったであろう。もしかしたら、変える旗が逆だったとしても同じ結果になったかもしれない。日本ではこんな結果にはなってほしくはないものである。

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