香港が死んだ日
2020/07/01
中国は、香港で国家安全維持法を施行した。
事実上の一国二制度の終焉と言われている。
鼓腹撃壌の故事に倣えば、中国の理想は支配者の存在がないあるいは感じないものである。
今までの香港はそういういわば中国人の理想であったのではないかと思う。
それが昨日とうとう終わった。
いつかはこういう日が来ることはだれも知っていたが、それが今日とは思わなかったというのが実際だろう。
30年近く前にオーストラリアの学会でお目にかかった香港の若い方々は、今はどうしているのだろう。
同じころ、カナダの入管でものすごい量の荷物を持ち込んだ彼らは今はどうしているのだろう。
100年後、1000年後まで人類が生き残っていたとすれば、香港はどのように記述されているのか。
そのころには都市が消滅しているなどということがないことを祈っている。