親知らずを抜くのは歯医者の権利か

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親知らずを抜くのは歯医者の権利か

2025/03/29

小臼歯抜歯で矯正治療を開始しようとしている患者さんが、今度親知らずを4本抜くことになっています、という。

すでに4本とも萌出済で、1本は傾斜しているけれども、ほかの3本は普通に萌出している。

「後で問題になる前に抜いておきましょう」というのが説明だったようだ。

では、一体後で何がどう問題になるのか。

もちろん、カリエスにならないという保証はない。

だが、ほかの歯だって同様にカリエスにならない保証はないが、だからといってそういった歯を抜くというのはアメリカの歯医者ぐらいのものだろう。

必要がないのに抜歯するとは、どこかにこれを抜く権利があるという考え方があるように思う。

それは、誰も拾わない道端に落ちているお金を拾うのは当たり前だという意識に近いように感じる。

矯正治療で小臼歯を抜けば、親知らずは前方に動く。

前方に動けば、傾斜しているものも起き上がってくるうえ、歯磨きも当然しやすくなる。

だいぶ前までは、近心に傾斜している下顎の親知らずが前方の歯を押して叢生の原因になるといわれた。

だが、最近ではそれも否定されている。

だったら抜く必要がどこにあるのか。

この患者さんは、親知らずを抜くのが憂鬱で仕方がなかったといった。

道端のお金を拾う感覚で抜くという先生に、患者さんの気持ちはわかっているのだろうか。