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梶井基次郎 (ちくま日本文学 28)

2015/05/28

51aglj2bxgsl__sl160_桜の季節には梶井基次郎である。桜の木の下には死体が埋まっているといういい方は、思わず「どうして」と言いたくなり、それは結局桜の花の魅力ということになろうか。
宇野千代との悲恋というようなことが先月の新聞に連載されていた。悲恋と言っても、敵は他人の奥さんなのだから、横恋慕と言ったほうが正しい。ところがこういった文学者という人たちにはそういう観念はないらしいから、話はややこしくなる。
肺病を患っていたということが、後半の作品からはいくつも読み取れる。あの頃は肺病で多くの有為の人材が亡くなったものだ。(15-4-23)
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