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貧困が歯をなくす

2015/12/10

厚労省の調査というものが出ていた。見出しは、「低所得者ほど米・パン摂取」というものだったが、喫煙と歯の本数についても調べられている。

喫煙に関していえば、600万円以上の所得の女性で5.6%であるのに対して200万円以下の人では15.3%と3倍近い数字になっている。男性でもこの傾向は同様であるようだ。

一方の歯の数である。歯の数が20本未満の人の割合でみて、男性では13%、女性でも5%の差があるのだという。厚労省の分析としては、「所得の低い人は時間的にも精神的にも余裕がなく、食事のほか歯磨きなどの日常のセルフケアにまで意識が回りづらいと考えられる」としている。

見出しにある米やパンの摂取量が多く、逆に野菜を食べる量が少ないということも歯の数を減らすひとつの原因になっているかもしれない。清掃性の良い野菜をあまり食べずに、歯垢の原因になるパンやご飯をより多く食べるということは、虫歯や歯槽膿漏を起こしやすいと考えられる。

これにくわえてタバコをより多く吸うことで、歯を失うリスクが更に高まる。歯槽膿漏の進行が喫煙によって早まるということは知られているが、虫歯のほうももしかしたら同じようなことがいえるのかもしれない。

今回の厚労省の報告は、「貧困」という言葉がキーワードであった。貧困→野菜減+喫煙→歯の喪失という図式が浮かび上がってくる。もちろん、貧困の人でも歯の数はちゃんとしているという人も多いだろう。残念なことに、歯磨きをすれば貧困から抜け出せるという事実は無い。だが、歯磨きと喫煙によって、更なる出費を抑えることはできよう。歯が財産であるということが分からない人が貧困なのであろう。

 

 

 

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