いわゆる｢従軍慰安婦｣問題が解決したのだそうだ。日本側が10億円の基金を創設することと、首相からのお詫びの表明をするということが骨子であるようだ。これによって、｢最終的かつ不可逆的な解決｣を見たのだという。一方、韓国の日本大使館前にある少女の像の撤去については単なる努力目標か何かのようにも見える。また、日本の法的な責任については言及されていないということで、韓国側の支援団体からは反発も出ているという話である。

今年は日韓基本条約からちょうど50年の節目の年に当たる。当時の大統領は朴チョンヒ。朴クネの父親である。これも何かのめぐり合わせかもしれない。実際には、アメリカからの強い要望もあったことは容易に想像はつく。韓国が中国寄りの態度を見せているのは、オバマ政権の失政のひとつと考えられているから、なんとしても解決して韓国をこちら側に引き寄せなければならなかったのだろう。

だが、問題は韓国政府であり韓国国民である。過去何度も具合が悪くなると歴史問題を持ち出して難癖をつけてきた。このての問題は相手国がまじめに考えれば考えるほど自国にとって有利なカードになる。それが分かっているから今まで何度でも蒸し返してきたといういきさつがある。したがって今回も果たしてこれが決着となって両国がわだかまりなく付き合っていけるのかという点では多くの人が疑問視をしていることだろう。

今回の合意は安倍総理のレガシーとたたえられることになるだろう。だが、真のレガシーといわれる為には、真の両国の融和が必要なことは論を待たない。｢嫌韓｣という言葉が聞かれなくなる日は果たしてくるだろうか。

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