歴史問題は解決しない
2016/01/27
慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的な解決」ということになったことに対して、懐疑的な見方が多い。だから手に取ったというわけでもないが、そういうところが無いわけでもない。大体、この文言は1965年の日韓基本条約のときの言葉に似ている。どうせまた覆されるんだろうとはみなが思っているところだろう。
本書が書かれたのは、2年以上前であるので、今回の両国の合意を踏まえているわけでは当然無い。更にいえば、ここで取り上げられていることが日韓両国に限った話ではないということだ。そして、安倍総理がどれだけアンシャンレジームからの脱却と声高に叫ぼうとも、けしてできることではないという。
日本はいまだに日米戦争中であるというのが筆者の最大の眼目だ。アメリカは日本に対して総力戦でかかってきているという。総力戦とは軍事のみならず文化や宗教を含めた全てであり、それはいわゆる占領政策が続いている現在も続行中であるということである。それはかつてはアメリカ南部に存在した「アメリカ連合国」が今ではアメリカの一部になっているのと同じだととく。確かに、今や日本はアメリカの50番目の州だといわれるほど同化してしまっている。すでに、かつて存在していた日本という国はなくなって、アメリカの一部になっているようである。
第一次大戦まで行われていた「戦争」は全てが局地戦であった。ところが、二つの世界大戦を経ていまや戦争の目的が相手国そのものを抹殺するということになってしまった。ウェストファリア的な戦争を志向していた山本五十六はじめとした日本人が考えられなかった戦争をアメリカに仕掛けられていたということである。
現在の状況を打破する為には、再び戦争をして勝つことしかないのだそうだ。だがそれは現在の状況ではできることではない。とすれば、今の状況は続き、したがって歴史問題も解決はできないということになる。
慰安婦問題も朴クネが政権から去ればまた蒸し返されるだろう。河野談話、細川談話、村山談話など、みずからサンフランシスコ条約のハードルを引き上げるようなことをしている国は、お人よし以外の何者でもないようだ。
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