友人のお嬢さんが昭和大学の歯学部に特待生で合格したそうである。そういう話がこれから次々に舞い込んでくるものと思われる。そのお母さんは日本歯科大学の出身で、日本歯科も受ける予定にしているという。

日本歯科大学は歴史が古い。一方、昭和大学は歴史という点では日本歯科大学の足元にも及ばない。何しろ、私立歯学部で最後にできた大学である。全体を合わせても長崎の次に新しかったはずだ。

医学部などは新設校とか既設校という言い方をする。おおむね戦前にできた大学は既設であり、戦後にできたところを新設と呼ぶらしい。大体1970年ごろにできている。私が受験をするちょっと前である。当時はそういう大学が週刊誌などにいろいろと書かれていた。歯学部の新設ラッシュも同じような頃だったようだ。

なぜ1970年ごろに次々と医学部や歯学部ができたのか。やはりそれは国民皆保険の影響が大きいのだろうと思う。それまで医者なんていうものは死ぬときにしか行かないものだったのが、保険で安く治療できるということでたくさんの人が医者通いをするようになった。となればそれまでの医院の数では追いつかなくなっただろう事は容易に想像がつく。歯医者も似たようなことが起こったに違いない。

昭和大学歯学部もそろそろ40年である。そこそこの歴史を持った大学になったとOBである私は思っているのだが、100年を優に超える大学の存在を見れば、いつまで経っても、新参者は新参者のままのようにも感じる。大学のよしあしは古さではなく、卒業生の努力以外は無いものと思っている。

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