本を出しませんか―――――中央区の月島矯正歯科
2016/07/25
歯医者というところにはいろんな電話がかかってくる。昨日は、「本を出しませんか」というものだった。いわゆる自費出版というやつである。
教授といわれるような人は本を出す。教科書などである。自分の学生に教えるのに自ら書いたものを用いた方が教えやすいからという理由がある。もちろん、一定の数が売れるという読みはある。だから何人かのよその大学の教授との共著である。
今回の話はそういう全うな本ではない。自分の宣伝である。私は本を書くぐらいえらい先生なのだということを宣伝したいから出すのであって、本人が偉いかどうかは関係ない。どうせゴーストライターがいるのである。広告なのだから、新聞の折込チラシや雑誌などに載せるのと同じ感覚だ。当然、お金もそれぐらい、あるいはそれ以上用意しなければならない。
昔、近所の人がその手の自費出版の本を持って相談に来たことがあった。とんでもないところに行こうとしている息子の嫁をやめさせてくれという相談である。とはいっても、本をかざして「ここにいきたい」といっている人は、言ってみれば洗脳されているようなもので、そういう人にいくら言ってもきくものではない。医局の先輩を紹介したが、果たしてそこまで行ったかどうか。
そんな本を書いた人がこともあろうに都知事選にでいた。おそらく、こんなことを話題にするのもわれわれ業界の人間ぐらいのものだろう。あるいは、同じ業界の中でもだれも相手にしないかもしれない。それでも、OO歯科のXXでございますと連呼することは、自分の医院の宣伝にはなる。ただ、それならば、区議会選挙のほうがよっぽどよかったはずだが。
自費出版でも洗脳されてやってくる人がいるのなら、出した意味もあったということになる。あの子供は、今はどんなになっているのだろう。
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月島矯正歯科
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