歯科医師国家試験―――――出願120人で受験42人ってどういうこと
2017/03/24
気が付けば、今年も歯科医師の国家試験の結果が発表になっていた。ここ4回は、合格者数を2000人以下と決めているようである。わが母校の昭和大学は、おおむね80%の合格率で、例年通りというところである。私立の合計である60%から見れば、なかなかいい成績であったといえる。
そんな結果ではあったが、よその大学に目を転じれば、驚くような数字が載っていた。出願者数120人に対して、受験者は42人という大学がある。受験率35%である。しかも、それでも合格率は平均である60%に届いていない。
120人といえば、卒業した学生の総数であろう。卒業したほとんどの学生が出願はしたものの、実際の試験を受けるにはいたらなかったということになる。到底合格するまいと思われるような学生には、受けさせないということなのだろう。そうしてもなお6割に届かないのである。
私立全体で見れば、新卒1803人に対して受験したのは1209人であり、受験率は67%である。3分の1の学生は受けさせてもらえなかったということになる。
歯科大学の最大の眼目は歯医者を作るということである。したがって、大学の最大の選択材料は合格率の高さということになる。各大学は、この数字をせめて見かけだけでも高いものにしたいと考えるのも当然である。それがこの3分の1の人達の切捨てということだ。これがうまくいって9割近い合格率の大学が散見されるわけである。
しかし、こんなに新卒の学生を落としていたら、既卒で受験する学生が新卒を大幅に上回ってしまうはずだが、そういう大学は1校しか見られない。既卒者にも成績が悪ければ、大学側が受けさせないということをしているということなのだろうか。
今回、不合格だったのは1700人、新卒でも1000人を超える。合格者数を絞っているのだから、こういう数字が出ても仕方がないところではある。しかし、この人たちのなかに、試験すら受けさせてもらえない人がいるのだとすれば、この先どういう人生を送るのだろうか。親も頭を抱えるしかないのだろう。
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