インビザライン治療は会員制クラブではありません
2021/08/05
友人のところに、インビザラインの転医依頼の患者さんが来たそうである。
いわく、OO区から転居していままでのところが30分以上かかるようになったので。
この治療はデータが会社側にあるため、この治療を行っている歯科医院がそれを用いて装置を作ることはできる。
また、会社側もそのように宣伝しているようにも見える。
患者さんからすれば、どこの歯医者に行っても追加料金なしの会員制クラブに入ったつもりかもしれない。
だが、当たり前ではあるが、各歯科医院はクラブ会員ではない。
引き継いだら一定の金額を払ってくれる大会本部のようなものがあるわけではない。
ブラケットを用いた治療でも、マウスピースを使った治療でも、引き継ぐことはもちろん可能だ。
だが、装置があれば治療費はかからないというわけではない。
お金は前の先生に払ったのだから、ただで治療しろといわれて治療を引き受けるドクターが果たしているのか。
加えて、治療方針が異なる場合もある。
したがって、通常は追加料金をお支払いいただくことになる。
マウスピース矯正に限ったことではないが、治療を始めるときには十分に考えてほしいということである。
今後、こういう相談は増えてくるのではないかと思う。
友人のところに来られた方は、ものすごい形相でお帰りになったそうだ。