国高名簿
2022/09/07
高校の名簿がやってきた。
前回の名簿は10年前だったか5年前だったか。
大学の名簿と違って、ほとんど見ることはない。
それは、よそのクラスやほかの学年とはほとんど縁がないからである。
1学年400人の高校で、かろうじて知っているのは同学年だ。
あとはクラブの先輩後輩というぐらいのところで、毎朝同じ電車に乗るぐらいのやつか。
南武線という電車は1時間に2,3本しかなかったから仕方ない。
ある時、この電車に乗ろうとして慌てて駆け出した夢を見た。
名簿には必ず「逝去」の文字が載っている。
そして、これは増えることはあっても減ることはない。
そして、いつの日にかすべての人間が「逝去」になる。
単純に早いか遅いかの違いだけのことだ。
ただ、幸いなことに、今までのところうちのクラスにその言葉はない。
私もそうだが、仮に死んでも誰も国立高校同窓会には報告しない。
すると、いつまでたっても私は月島矯正歯科院長のままで生きている。
100歳になってもそのままという人は結構いそうな気がする。
それも名簿の一つの特徴かもしれない。
友人のお嬢さんがこの名簿を見て驚いたそうである。
こんな個人情報の集大成出していいのかって。
個人情報保護法の時代である。
この名簿もいずれは消え去る運命にあるのかもしれない。
そうでなくとも、いったいこの名簿を買ったのは全卒業生のうち何パーセントだったのだろう。