アンカリング
2023/05/20
テレビを見ていたら、そんな言葉が出てきた。
同じ品物を6000円というより、1万円の4割引きといった方が売れるというのだ。
本当は6000円でも、定価1万円といわれると、この商品の価値が1万円であるかのように錯覚するからだという。
これがアンカリングということであるらしい。
矯正治療でも、モニター価格などと称して、定価(とは言わないが)から10万円引きますなんていうのが時々ある。
たいていは、大々的に広告を出しているような怪しいところである。
(と思ったら、学会の委員をしている医局の後輩も同じようなことを書いていた)
同じ矯正治療といっても、通常100万円前後のところを200万円といわれれば、ほかより価値の高いものであるように錯覚する。
実際には値段と内容の相関はないといっていい。
むしろ、高いところでこんなひどい治療をされたというような話は時々ある。
高いところは家賃が高いとか、内装が高いとか、広告代が高いとかそんな理由であったりする。
つまり、治療の内容とは無関係のところに金がかかっているわけである。
この「アンカリング」という言葉がどのような話の流れで出てきたのかよくわからない。
パッとつけたらそういっていたからである。
もし、詐欺やトリックの説明として出てきたのなら、私が見たような広告は詐欺やトリックということになるか。
同時に、テレビにも出るようなやり方は、すでに古典的で陳腐ということも言えるかもしれない。
最先端のトリックを使うところは、いったい何をしているのだろうか。
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