百姓・町人より武士の方が偉い
2024/04/11
静岡県知事が辞表を出したという。
自らの失言を愧じてということのようだ。
細川ガラシャの辞世の句まで読んで見せたと報道されている。
もっとも、この歌は細川護熙、小泉純一郎両元総理も引用したそうだから、2番煎じ、3番煎じの感は否めない。
直接の原因は、新入職員向けの言葉の中に、農業や工業などを見下す発言があったという点である。
まさに、士農工商である。
本人からすれば、「諸君、しっかり勉強してくれたまえ」といいたかったんだろうと思う。
こういう、言わなくてもいいことを言うやつって、結構人気があって、選挙では強いらしい。
前回の知事選でも圧勝したという話である。
この人が全国的に有名になったのは何といってもリニア新幹線に待ったをかけたことである。
掠る程度にしか通らな静岡県にはメリットはほとんどないといっていい。
そこで、存在感を出すために、工事の許可を出さずに来た。
おかげで、最短でも7年は工期が伸びた。
工期が伸びたことで、人件費はじめとした工事費用は当初よりずいぶんとかかることになっているだろう。
加えて経済効果といわれるものが年間100億だとしても、7年で700億円失われたことになる。
すべてを経済効果で測ることがいいとは思えないが、こういったものを合計すれば、おそらく数千億円の損失ということになるだろう。
それを彼一人の独断で行ったことになる。
彼は、それを自らの最大の業績ととらえているようなところがあるが、果たしてどうなのだろう。
リニア新幹線は、最短で2034年という話になった。
最短でというのは、おそらくもっとずれ込むことになるだろう。
あと10年はかかりますが、きっとそれ以上ですというところだろう。
果たして私が生きて乗ることはできるのだろうか。
すくなくとも、川勝知事が乗ることは絶対にないんだろう。