「70代のおんな」

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「70代のおんな」

2024/07/10

今日も交通事故があったそうだ。

横断歩道を渡っている途中の保育園児の列に車が突っ込んだという。

車を運転していたのは、「70代のおんな」である。

かつて、犯人はすべて呼び捨てにされていた。

私が人を殺したりしたら、「犯人は中央区月島の今村で、今村は犯行当時・・・・・・・・・・」とかなんとか。

確かに、彼女の不注意が大変な事故を起こしたことは間違いない。

年齢からして、多少の認知症もあったかもしれないし、何らかの運動障害もあったかもしれない。

いずれにせよ、いたいけな保育園児を何人もケガをさせたという事実は曲げられない。

とはいえ、である。

この人もこういうことがなければ、かず君の優しいおばあちゃんであったかもしれないし、町内会のおたかさんだったかもしれない。

それが、事故を起こしたことで、一瞬にしてただの「70代のおんな」にならざるを得なくなってしまった。

「かずくんのおばあちゃん」と「70代のおんな」との間には、事故があるかないかだけのことである。

そう思うと、事故というものの重みを感じざるを得ない。

交通事故というものは、容易に人の命を奪う。

おそらく、普段の生活でこれほど簡単に人の命を奪えるということはないだろう。

車の運転というものは、それほど人の人生に影響を与えるものということができるのだろう。

と、若葉マークを付けている私は感じるのである。