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歴史問題をぶった切る

2015/09/28

 

51dqZgZjE2L._SX319_BO1,204,203,200_気がつけばまた倉山満の本である。どうもこの人の言うところは耳に心地よいようだ。そんな耳に心地よいものばかり読んでいてはいけないと思うが、仕方ない。

日本史の教科書は間違っているというのが本書の趣旨であり、それが故に「新しい教科書を作る会」が発足したのだということである。日本の歴史の教科書は日本を貶めるために書かれていると断じる。それは、戦後の日本史界をリードしてきたいわゆる学者という人たちがみなリベラルな人だったからということになるのだろう。

南京大虐殺、従軍慰安婦、沖縄集団自決の命令というものが日本史の中に出てくるなかったのに有ったとされる3大事項であるという。南京大虐殺ははじめ20万といい、いつのまにか30万という数字になっている。そもそもの20万という数字は、原爆で死んだ広島と長崎の人の合計よりも多くなければ、「正義の国」アメリカが逆に悪の帝国になってしまうという理由からでっち上げた数字だそうだ。

歴史とは直接関係ないが、「猿の惑星」という映画は、実は日本人のことを書いているのだとも出ている。まさかこれを日本人が見るなどとは思わなかった作者が天皇を猿のボスということにして作った話だという。日本の捕虜になったアメリカ人が悔し紛れに描いたようだ。猿が人のようにふるまう、あるいは人の上に立つという誰かを猿呼ばわりしてばかにしているように見えるストーリーというものに何か引っかかるものを感じていたのだが、目からうろこが落ちた気がした。

 

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