歯を8本も抜いた歯医者
2016/03/26
知人のお父上で、若い頃アメリカの歯医者に歯が痛くて行ったところ、全部抜かれて総入れ歯にされたという方がいた。この歯医者の言い分は、自分の歯があるから痛くなるのであって、これを全て抜いてしまえば未来永劫歯が痛くなる心配は無いではないかというものであったそうだ。その歯医者が訴えられたという話はしていなかったから、彼はずっとそういう治療をしているのだろう。
8本の歯を抜いたということで裁判になっているフランスの歯医者がいるそうだ。抜歯後の経過が悪かったため、敗血症になったと訴えたようである。8本も歯を抜いたというと驚くかも知れないが、矯正科は平気で8本抜いてくださいという。上下左右の第一小臼歯と、4本の親知らずだ。件の歯医者も、そういう理由で8本抜いたのであろう。但し、そこに確固たる診断があったのかどうかは定かではない。
ただ、この歯医者の異常なのは、この8本の抜歯を一度に行ったことだ。一般的に抜歯をする場合、上下をいっぺんに抜くことはあっても左右で分けて抜いてもらう。そうしなければご飯が食べられない。更に言えば、親知らずは埋伏している場合が多いので、これを抜くのには時間がかかる。時間がかかる上、体へのダメージも大きい。とはいえ、全身麻酔下で一度に多数の抜歯を行うということはある。そういう治療ばかりやっていた人だったのかもしれない。
海外で勉強してきて、外国の治療はすばらしくて日本の治療は遅れていると言う先生が時々いる。だが、アメリカにしろフランスにしろこういう歯医者がいる。欧米人が好きな日本人であるが、あまり過信しすぎるというのもどういうものかと思うところである。
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月島矯正歯科
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