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診療報酬

2016/06/27

診療報酬詐欺ということで歯医者が逮捕された。やってもいない治療をしたという申請を出して報酬をだまし取ったというものである。何カ月か前にも同じように捕まった歯医者がいたが、今回の件と関連はあるのかないのか。

診療報酬詐欺というものは、治療を受ける人とお金を払う人が違うことから生じる。「患者」が歯医者とグルになっていれば、治療をしてもいないのにいくらでも診療をしたことにできてしまう。何かあった時にも患者がグルであれば言い逃れもできるだろう。仮にグルでなくても、本人が知らないところで治療したことにされた分をそのひとが知るということはほとんどない。実際には1本の虫歯しか直していないのにそのあと何日も通って10本も20本も治療されていたとしても、それを本人が確認するすべはない。

こういうインチキは誰でも考えつくものではある。誰でも考えつくとはいえ、それを実行する歯医者はほとんどいない。モラルの低い人間はそんなにたくさんいるわけではあるまい。とはいえ、昨今の歯医者=ワーキングプアという時代では、インチキをしても収入を得たいという人も増えてくるかもしれない。大学を出るだけで数千万円もかかるうえ、歯医者を1軒開業するだけでも4,5000万もする。元をとるどころか、開業すら維持できないのであれば、開業資金も回収できないということになる。

一方、昨年の1件当たりのレセプト点数は1228点、1日当たり667点ということだそうです。前年度の1253点、653点からは2%ほど下がっているということです。これは、1件当たりの点数が平均を超えると、「個別指導」という行政指導に引っかかるため、意図的に点数を下げるからです。よく、「歯医者は何度も呼ばれる。どうして1回で済ませてくれないのか」という声を聞きますが、いっぺんにやってしまうと、この点数が跳ね上がって、とたんに呼び出しを食うからです。ただし、行政側がこの件について証拠が残るような文書のようなものを出しているわけではないそうです。

行政側が厳しく絞っているから詐欺が横行する、とは思いませんが、歯医者の経営が厳しくなりつつあるというのは、疑う余地もないところのようです。

 

 

 

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