体育会系クラブの悲劇か
2017/03/28
那須の雪崩事故では多くの有為の若者を失った。誠に痛ましいことである。季節はずれの大雪だったことが事故の原因であるようだ。
なくなった生徒の高校は、インターハイで入賞するほどの有力校だったという話である。インターハイに山岳部の試合というものがあるのかと驚くところもあるが、インターハイで入賞するほどの有力校ということは、普段の練習も厳しく、それだけ事故に対する準備もしていたはずだと思う。
そこで思うことだが、彼ら体育会系クラブの人たちは、学業よりも部活動を優先するものである。であるならば、少々の悪天候のようなもので中断するなどもってのほかという気持ちがあったのではないか。「こんな天気じゃ危ないですよ」という生徒さんの言葉より、ここで甘やかしていては、勝つ試合も勝てなくなるという気持ちのほうが強かったのではないか。
大阪桜宮高校バスケット部の悲劇からだいぶたった。ほとんどの人は、あの事件について忘れてしまっただろう。あの事件の本質的問題は、クラブの指導者が、生徒を精神的に自らの支配下に置いて逃げられないようにする、いいかえれば洗脳するということである。だからこそあの事件の被害者は自らの命を絶つしかなかったのである。
今回、桜宮高校の事件と同じ構図だったかどうかはわからない。だが、インターハイに出場するような強豪校というところが参加する「訓練」には、中止という判断は初めからなかったのではないか。もちろん、忙しい高校生であるからには予備の日などはあるはずもない。せっかく合宿をしているにもかかわらず、天候が悪いことを理由に1日中宿にいることなどできなかったということはあるだろう。
雪山の遭難といえば、「八甲田山死の彷徨」を思い浮かべた人も多かっただろう。初めから中止ということがない計画で、亡くなった生徒の顔は、あどけなさが残るものであった。それだけに親御さんの心痛は察して余りある。
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