姪が結婚することになったそうである。その日取りが10月14日の日曜日だそうだ。まだ半年以上先だが、彼女の話では、今年の前半でいい日はなかったのだとか。結婚式など行わない風潮になってきた昨今にあって、そういうところもあるのかとちょっと感心をした。

10月14日と聞いて私がまず思い出したのが、大政奉還の日であるということである。二条城の広間に諸大名を集めて、将軍慶喜が大政奉還の宣言をしたときの絵というものがまず頭に浮かんだ。ついでに言えば、その翌月の15日に坂本竜馬が暗殺されたのだった。

私の母とその話になったとき、母は母で別のことを言った。その日は死んだおじいさんの祥月命日だと。母方の祖父は東京大空襲を生き延びたにもかかわらず、終戦の年のその日に扁桃腺の手術後になくなったのだ。今なら医療ミスといわれただろう。

祖父の話のついでにという形で、「その日はあの人が撃たれた日でもある」といった。そして、その記念碑のようなものが東京駅にあるのだとも。

それを考えてかどうか。結婚式の会場は東京駅のステーションホテルなのだという。意図したか偶然かは知らないが、世の中というものは、何がどうつながっているのか分からないものである。

 

 

 

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