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ノーベル賞の真実

2018/06/15

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冒頭、北里柴三郎の話題が載っている。第1回のノーベル医学・生理学賞を取り損ねた経緯である。ジフテリア抗血清療法で同賞を取ったベーリングと共同で論文も書いていた。しかし、北里には賞は与えられなかった。これについて、「治療効果は北里と共に研究したが、ジフテリアを研究したのはベーリング」だからベーリングのみに与えたのだというようなわけのわからないことが書かれている。その裏にあるものを書いたものが「真実」なのかと思ったのだが、単に残された文章のみを記載しているだけであった。

本書の内容としては、裏側でどのようなことがあったかというよりも、医学・生理学賞を通してこの100年間の研究の推移を述べているといった見方の方が正しかろうと思う。そして、前半はバーネットを中心として書かれている。免疫に関する一連の研究である。

一方、後半ではDNAの構造解析に関するワトソンークリックとロザリンド・フランクリンの話題である。ワトソンとクリックがロザリンドの研究を盗んだとか、本来は彼女が受賞するべきだったといった話題である。

この件はすでに多くの著書などで書かれているということで、もし彼女が早世していなければ受賞したかどうかという観点から書かれている。筆者の見解では、取ったかもしれないし取らなかったかもしれないという考え方のようである。

いずれにしても、1962年という時点では彼女はこの世にいなかった。ノーベル賞という劇場の中での最大の悲劇のヒロインのようではある。

 

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