針金をつけるのはかわいそう

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針金をつけるのはかわいそう

2020/02/19

盆栽を作る小学生が紹介された。

とても利発で、手つきがいいというようなことを言われていた。

盆栽の中には、樹齢数百年と言われるものも多い。

数百年前から脈々と受け継がれていたのかと思ったが、単に山からかっぱらってきたというものだった。

とはいえ10歳の人間が80まで育て続ければ、樹齢70年にはなる。

樹齢70年ともなれば、そこそこの風景にはなっているだろう。

盆栽の特徴に、針金で枝を自由自在に曲げるというものがある。

江戸時代には、「蛸作り」というようなくねくねと枝を曲げたものがはやったとある。

くねくねと自由自在に曲げるわけではないが、矯正治療でも針金を曲げて歯を動かすという点では類似した仕事と言えなくもない。

しかし、このお嬢さんは、そうやって針金をつけて枝を曲げるのはかわいそうだからやらないといった。

やらない代わりに、剪定の仕方で基本的なかたちを作っていくということであるようだ。

私も小学生のころは、「盆栽」などと称してずいぶんと鉢植えを作ったものである。

残念なことに、そのほとんどは枯れてしまったが。