歯が少ない人は早く死ぬ
2020/03/31
私がまだ学生だった頃、昭和大学矯正科の福原教授が「歯がないと死ぬ」という講演をした。
ちゃんと書くなら、歯がないと動物は生きていけないという内容で、動物に入れ歯を入れたという話である。
新聞を見ていたら、似たようなことが書いてあった。
石垣島で、40歳以上の男性のうちかめる歯が10本以上あった人は15年生存率が54%だったが、10本未満の人は25%すなわちその半分以下だったというのだ。
女性ではそこまで顕著ではなかったが、やはり歯が少ない人の方が死亡率は高くなるという内容である。
だから歯は大事で、入れ歯をちゃんと使わないといけませんという話につながる。
高齢化社会で歯は大切で、咀嚼が行えなければ糖尿病にもなりやすいし認知症にもなりやすいと続く。
これはおそらく正しいのだろうとおもう。
ただ、この半分以下の生存率は正しいのか。
まったく同じ年齢の人で比べるならまだわかる。
しかし、一般的に考えれば、歯の数が少ない人は年齢も高いのではないか。
年齢が高ければ、15年後に亡くなっている確率は当然高いだろう。
それはそれとして、歯があってよく咀嚼する人は唾液の分泌も多い。
それだけ肺炎になる確率も減るだろう。
認知症にもなりにくくなるに違いない。
虫歯も歯周病もなくなった時代には、認知症も誤嚥性肺炎もかなり少なくなっていることを期待したい。