GoToと非常事態とのはざま
2020/11/15
季節柄というべきか、またコロナが勢いを増してきた。
インフルエンザと同じと考えれば、ちょうどこれぐらいから増えてくるところである。
第3波が始まったという言い方をする人もいる。
第1波の時に比べればはるかに数は多い。
逆に言えば、第1波の時はまだ少なかったともいえる。
その数が少なかった第1波の時に非常事態宣言を発出し、経済をストップした。
それに対して、当時に比べてはるかに数が多い現在、非常事態宣言どころか、GoToが継続されている。
なんだか、ブレーキをかけたいのにアクセルを踏んでいるイメージだ。
非常事態宣言を発出した安倍前総理は、相当なプレッシャーを感じていたということだろう。
それが彼の総理人生を縮めたのかもしれない。
やむを得ないこととはいえ、経済を止めろということはある意味死ねというのに近い。
それを一人の責任の下にやるということは、ものすごいプレッシャーであっただろう。
それを見ていた現総理は、二度とあのようなことはしたくないと考えてもおかしくはない。
一方で、1か月後に東京で1160人の想定もある。
しかも、それが上限という保証は何もない。
GoToをこのまま続けていいのかという疑問は、総理自身にも当然あるだろう。
経済がちょっと上向いたとしても、コロナで医療崩壊を起こして何倍何十倍の人が死ぬとすれば、何の意味があろうか。
どれほどこの病が猖獗を極めようとも、日本がつぶれるということはない。
いずれは収束に向かうということはだれもが分かっている。
GoToと非常事態宣言。
この間でのかじ取りをどうするか。
それこそが政治のさじ加減というものだろう。