川端康成の「敗北」
2021/01/05
今朝の新聞に、川端康成の「敗北のようにも感じられる」という言葉が載っていた。
藤島武治が「芳蕙」として描いた絵のモデルである佐々木カ子͡ヨを目にしてのことだという。
この絵を見ると、佐々木はとても素晴らしいプロファイルをしている。
E-ラインに対して、上下唇が4ミリ程度下がっている。
日本人というより、むしろ欧米人並みのプロファイルと言える。
このようなプロファイルの方は、いわゆる2級2類と我々が呼ぶ歯列形態であることが多い。
ただし、2級2類はローアングルであることが多いと考えられるが、この絵はむしろハイアングルに近いように見える。
当時は外人がとても珍しく、この絵のようなプロファイルを持った女性はめったにいなかったに違いない。
それが川端をして「敗北」の言葉を述べさせたのかもしれない。
私も矯正治療でこのような素晴らしいプロファイルをめざしている。
そして、それができるのはおそらく我々矯正科医だけだろうとも思っている。
私も川端を敗北させるほどのプロファイルを作ってみたいものである。