歯槽膿漏で亡くなった画家

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歯槽膿漏で亡くなった画家

2021/01/17

そういう人が紹介されていた。

昭和4年に亡くなった板倉鼎という人である。

歯槽膿漏から敗血症を引き起こしたものと思われる。

抗生物質が発見される前のことであったので、今なら助かったに違いない。

戦前は今ほど歯磨きが励行されていなかったということか。

それでもだからと言って歯槽膿漏で敗血症を引き起こすほどひどくなるという人がそれほどたくさんいたとは思えない。

おそらく、画家という職業柄、ヘビースモーカーだったのではないか。

ヘビースモーカーが歯周病になると、バージャー病というものを引き起こすことがある。

歯周病菌が血中に入って手足に膿瘍を作るのである。

画家の紹介として、パリで客死した夫と娘の遺骨を持って帰国した妻と長女もまもなく亡くなったと出ている。

結核で死の床に就いた妻は、自分たち一家の短い人生を振り返って、何を思っただろう。