入ったばかりの大学をやめる人
2021/03/23
今年度も終わろうとしている。
もうあと2週間もすれば会社には新人が入るし、学校にも1年生が入学してくる。
一方、1年生でも留年することになった人もいるだろう。
高校で経験したことのない留年というものになったとき、だったらやめてしまえという学生もいるかもしれない。
思えば今の1年生は入学式もやらなかった。
授業もほとんどがウェブで、それもやったかやらなかったかわからない程度である。
これで留年だといわれるとなんか納得できないところはあるだろう。
もしも留年するのが気に入らずに辞めるということになれば、入学式もせずいつの間にかいなくなった人ということになる。
大学に入ったという実感がないままにやめるということになる。
「名簿上はいた人」という記録が残るだけになるわけである。
今年入学した学生の3割ほどは大学をやめようかと思った経験があるそうだ。
キャンパスにもいかず、友人もできない。
それが本当の大学ですかと言いたい気持ちもわからないでもない。
せっかく入った大学だが、バーチャルよりリアルを求める人は多いのだ。
「名簿上いただけの人」はあったかもしれない歴史のように、だれの記憶にも残らないのだろう。