カブール陥落
2021/08/17
タリバーンがカブール占領を宣言したようである。
アメリカ撤退とほぼ同時である。
アメリカが撤退したから入ってきたのか、タリバーンの侵攻に耐えられずに逃げ出したのか。
余りに急速なところを見ると、サイゴンの時と同じように、タリバンに負けて逃げ出したようにも見える。
抑々アメリカはタリバーンを壊滅に追い込んだのではなかったか。
その壊滅したはずのタリバーンが、なぜ今頃になって逆にアメリカを追い落とすようなことになったのか。
この20年間、アメリカのやっていたことは何だったのか。
もちろん、中東という地域が一筋縄でいかないことはわかる。
かつてのソ連が失敗したことを、結局アメリカが踏襲した形になった。
アメリカは、ベトナムの轍は二度と踏むまいと思っていたはずである。
そのために、当然現地軍の強化には力を注いだはずだ。
にもかかわらず、ほとんど何の役にも立たない組織しか作れなかったということになる。
アメリカは、占領政策という点では、日本での成功体験がいまだに尾を引いているように思う。
戦後80年になろうとしている今、アメリカの占領政策での日本は例外中の例外だったということにやっと気づいたのではないか。
そうだとすれば、今後のアメリカの対外政策はまた違った方向に向かうのではないか。
200兆円と言われるアフガン軍への「投資」の失敗の教訓とした。