医者が殺される時代
2022/01/28
昨晩から、人質を取って籠城している人がニュースになった。
今朝の8時に警察が突入して犯人を確保したようだが、人質はなくなった。
このお宅に来ていた医師だという。
報道によれば、92歳の母親が亡くなったのだという。
その母親の治療介護を担っていた医師と介護士が被害にあったものと思われる。
大阪の心療内科医院が放火された事件といい今回といい、医者が狙われた事件である。
大阪の事件同様、容疑者の言葉や周りの人の話などはないので、これが逆恨みなのかどうかわからない。
ただ、わざわざ呼びつけての犯行であるからには、相当強い殺意はあったと考えるべきだろう。
そこに、母親の生前のトラブルのようなものがあったのかどうか。
仮に、仕事上のトラブルであったとして、それで医者が殺されるとなると、これは医者としては恐怖である。
特に、内科や外科では常に人の生き死にを経験する。
中には、逆恨みする遺族が出てもおかしくはない。
それで殺されたのでは、おちおち仕事なんかしていられない。
誰がいつ言ったか忘れたのだが、患者の葬式にはいくなというのがある。
さすがにいきなり鉄砲をぶっ放されることはなくとも、トラブルの渦中に行くようなものである。
そんなことはお互いのためにやめなさいということだ。
君子危うきに近寄らずということになるだろうか。
矯正医に生死にかかわるような仕事はない。
それでも人から恨まれるということが絶対にないとは言い切れない。
昔の武士ではないが、常にどぶに転げて死ぬ覚悟を持たなければならないのかもしれない。