第一第二鰓弓症候群
2022/08/22
一瞬、欧米人かと思われる患者さんがお見えになった。
症状は欧米人には多い上顎前突である。
ただ、下顎が左右非対称で、片側的に耳介の形成不全がある。
とっさにこの症状が何なのか思い当たらなかった。
矯正治療では、唇顎口蓋裂のような先天異常がある患者さんは保険適応になる。
そして、その適応範囲として50程度の疾患が記載されている。
実を言えば、初めに考えたのは、その中の別の疾患であった。
トリーチャーコリンやクルーゾンといったところである。
ただ、そこまでの印象ではない。
それでも、先天異常であろうということは疑われたので、大学病院を紹介した。
後から調べてみると、どうもこれは第一第二鰓弓症候群あるいはゴールデンハー症候群というものであるようだ。
なんとなく、ゴールデンハー=耳という印象がある。
不勉強を愧じるべきだろう。