月島火事だ
2022/10/28
実はゴルフをしていたのである。
するとそこに唐突に電話が来た。
「月島が大火事だってニュースで出てるんだけど、大丈夫?」
大丈夫って聞かれても、そこにはいないので、そりゃ大丈夫は大丈夫だ。
とはいっても、月島が火事だったら家内は大丈夫か、月島矯正歯科は大丈夫か。
そう思って、電話したのだがつながらない。
ついでに眼科にも電話したけれども、この地域の電話はつながりません、とかなんとか。
つまり、家内とは連絡がつかないということだ。
少しすると、子供からも同じ電話が来た。
やっぱり連絡がつかないという内容である。
こっちはゴルフをしているので、今更帰るってわけにもいかない。
いや、いけてもいかない。
もしもうちの奥さんが本当に焼け死んでいたら、私はゴルフをして遊んでる間に奥さんを亡くしたってことになる。
一緒に回っていた友人が、ニュースの映像を見せてくれた。
うちじゃないということはわかるのだが、画面が小さいのでそれが月島のどこだかわからない。
雪が降っただけでも同じ町が違うものに見える。
煙がぼんぼん出ている映像は、同じ町だとしてもはっきり言えばよくわからない。
そんなことを言いながら、ノー天気に飲んでいた。
まあ、うちに帰って奥さんが寝ているのを見て安心した。
火が出たのは斜め向かいの工場だったと聞いて驚いた。
風向きによってはうちも被害を受けたかもしれない。
外階段のあるうちの建物は、格好の消防活動の基地になった。
3階から水をかけていたそうだ。
今朝も朝から現場検証で消防と警察の人が大勢来ていた。
当分は焦げ臭いのを我慢しなければならないようである。
かなりの火が出ていたようだったが、特になくなったりけがをした人はいなかったようだ。
その点だけは不幸中の幸いだったといえるだろう。
泥棒はひとからげしかもっていかないが、火事は根こそぎ持っていくとは、死んだばあちゃんの言葉だ。
火事は恐ろしい。
決して出しちゃいけないなと思うところだった。