おくやまに
2026/10/13
山の方はだいぶ秋めいてきた。
まだ20度以上の気温があるとはいえ、ずいぶんと山も赤くなり、黄色くなりつつある。
連休中、夏の間は聞こえたきじの声がするかと思ったが、ついぞ聞かなかった。
聞いたけど、聞こえなかったのかもしれない。
秋に鳴く動物と言って思い当たるのは鹿だ。
おくやまに もみじふみわけなくしかの こえきくときぞ あきはかなしき
鹿は、ケーンとなく、といった気がしたが、聞いた覚えがない。
しかし、最近は鹿が増えてきて、ゴルフ場などでもその姿を見ることが増えた。
近くの山の中で鳴いていてもおかしくはないのではないかと思う。
しかもそれが秋だというのであれば、なおさらだ。
近頃、クマ、イノシシ、シカといった大型哺乳類が増えすぎて、作物を食い荒らしたり、人に危害を与えるという事例が増えている。
つい先日も、奈良の鹿が増えすぎてしまったというニュースを見た。
こう増えてきて、山奥ならぬ街中でも鹿を見るようになったのでは、「おくやま」も、「かなしい」もあったものではない。
野生動物との共存というが、そもそも人が彼らのテリトリーの奥深くまで入ってしまっている今現在、こういったトラブルは今後も増え続けるだろう
「かなしい」という言葉を聞いて、風情があるとかいとおしいとか、いろいろな意味を考えてしまった。
でも、人が山奥まで入り込みすぎたおかげだとしたら、そりゃ鹿も悲しいだろう。