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天皇と原爆

2015/10/22

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「なぜアメリカは日本と戦争をしたのか」ということについて書いた本といえる。アメリカも日本もともに「神の国」であることが、最終的に原爆を落とすまで行かなければならなかったのだと説く。けして、日本がどうこうだから日米の戦いが起こったのではないのだと。

日米開戦前に日本が間違えたから戦争になったのだという考え方は、歴史というものを間違ってみているという。現在の時点で未来を予測できないのと同じように、過去のことを現在の視点から評価することは間違っていると。だから、あの時点で日本が開戦したことを今になって批判するのは、誤った判断をる事になるのだと。

アメリカという国は、自ら神の国を任じる国であり、しかもそれを人に押し付けようというおせっかいな国であるともいう。イギリスから飛び出したピューリタンの末裔の国であることがそれをさせているのだというのが筆者の持論であるようだ。もっとも、アメリカがメイフラワー号に乗ってやってきたピューリタンが作った国であるということは、ほとんど神話である。実際には、ヨーロッパの犯罪者の流刑地であったのだから、過去の経験をともにしない人たちの国であるわけだ。その点はちょっと認識が違うところである。

真珠湾攻撃は、日本を奈落の底に突き落としたものと弾劾する。日本と戦争をしたいアメリカがいて、日本に戦争を引き起こす司令長官がいた。太平洋戦争は歴史の必然だったということだろう。

 

 

 

 

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