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新しい韓流

2015/11/02

巨悪のボスが日本のやくざの親分。対する警察の捜査員は朝鮮人。さらに、その捜査員を助けてくれる協力者たちもまた朝鮮人とくれば、まさしく「韓流」だろう。いずれはこれが中国人捜査員と中国人協力者によって事件を解決するアメリカドラマということになるだろう。それが花盛りとは言わないまでも、少なくとも日本で放送されているということは、アメリカでは珍しくないドラマなのではないかと想像する。

21世紀に入って、日本のテレビ界は韓国に乗っ取られたかの様な様相を呈してきた。その先鞭をつけたのがNHKであり、批判の矢面に立たされたのはフジテレビであったことは記憶に新しいところである。BSを含めて、韓国ドラマをやっていない時間はないというほどテレビには朝鮮語があふれている。それはかつてアメリカのホームドラマが流れていたのと同じような光景でもあるし、その意図もまた同様であろう。

10年前には、韓国のドラマそのものを放送していればよかった。しかし、さすがに今はそれでは具合が悪いということが分かってきたのだろう。朝鮮人をトップにせずに、アメリカのドラマであるということを表に出して、そこに協力する朝鮮人という形で共感を得ようという筋立てを考えているようである。

どうして日本人が今までこういうものを考えなかったのだろうと、むしろ不思議でならない。アメリカの世論を味方につけようと思えば、アメリカ大衆を味方につけるのが手っ取り早い。そのためには、ドラマの3つ4つで日本人がいい役になるものを作ればいい。それだけ日本のドラマ業界がアメリカに食い込んでいないということと、そもそも日本はアメリカの世論に訴えてまで何かを成し遂げようというつもりもなかったのだろうと感じる。

アメリカ人の知性のレベルを日本人はよく知っている。だが、フランス人も、旧日本軍がトラックでやってきて朝鮮の若い女性をかっさらって従軍慰安婦にしたというような漫画を信じている。話せば分かるなどといったところで、そのレベルの人間に何をどう話せばわかってくれるのか。というより、話す前にこういうドラマで外堀を埋められている日本にとって、彼らは初めから聞く耳を持たないだろう。

プロパガンダ見え見えのドラマだと思う。そう思いながら、そんなものを見ている私もしょうもない日本人の一人であると思うと情けない。

 

 

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