原油安

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原油安

2020/04/26

原油価格が一時マイナスになったと新聞に出ている。

金利がマイナスというのは最近では珍しいことではないが、実物価格がマイナスってどういうことと思う。

レントゲンの現像液をもっていってもらうときにお金を払う。

それと同じ感覚ということか。

となれば、原油はごみか。

原油の保管には、タンクが必要である。

しかし、そのタンクがかなりいっぱいになっていて、ものがあっても置き場所に困る状況があと2か月ほどで生じようとしているという。

保管するところがなくなれば、湧き出した原油が地上にあふれるということか。

ならば掘らなければいいではないかと言いたくなる。

しかし、各国それぞれの思惑もあり、大幅減産などできそうにない。

世界は外出自粛で、石油の消費量は大きく落ち込んでいる。

使わないのに作り続ければ余るのは当然のことである。

ならばガソリン価格は下がってもいいと思うのだが、ひところより下がったという程度でしかない。

高値で仕入れた大量の在庫がある以上、それほど安くは売れないという事情もあるのだろう。

原油の世界では、シェールオイルという新参者のおかげで大きく価格構造に変化が起きた。

OPECが減産に消極的なのは、そのシェールオイルをつぶすためだといわれる。

すなわち、アメリカと中東とが石油覇権をめぐって戦争をしているのだともいえる。

シェールオイル大手の一社が倒産したというニュースはあった。

だがまだまだシェール会社はたくさん残っているはずだ。

この戦いは、どう決着するのか。

これを機に、グレタ・トゥーンベリさんの目指す脱炭素社会が来るのだろうか。