富士川は大丈夫か
2020/07/31
球磨川が決壊して大きな被害が出てまだ間もない。
そして、今度は最上川が決壊した。
残る日本の3大急流は富士川である。
富士川の流域は、長野と山梨ということで、東京に最も近い。
仮にこの地域に大雨が降るのであれば、東京もかなりの雨量となるだろう。
昨年の武蔵小杉のようなことが起こる可能性があるということである。
武田信玄の作ったいわゆる信玄堤というものは、今のような巨大な堤防というよりも、ある程度水を外に流すものだったそうだ。
川の外側に、クッションのように水を流す地域を作っておき、溢れた水はそこに流して吸収する構造になっている。
現代では、そのような入会地というものがなくなったおかげで、災害に対して弾力性のない街であるようにみえる。
巨大な防波堤でもこれをとどめることはできないようである。
効率優先、利便性優先という現代防災の限界ということかもしれない。
これほど毎年大雨が来るのなら、いずれ富士川も同じことが起こるのだろう。
効率を求めてきた現代に必要なのは、もしかしたら非効率なのかもしれない。