矯正科の資料は日本人を救う

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矯正科の資料は日本人を救う

2022/07/07

東京矯正歯科学会の特別講演で、法歯学の先生が話をした。

2004年のスマトラ島沖地震で被災して亡くなった方の鑑別をしたという。

この先生の前の鈴木和夫先生は、日航機事故の鑑別をして一躍名を挙げた。

たぶん、次の教授は東日本大震災の話をするのだろう。

身元不明人の特定には、元となる資料が必要である。

そのため、特に歯医者のところにはよくそういった問い合わせが来るのだ。

最後に残るのは、骨と歯だからである。

通常、一般歯科では、パントモかデンタルというレントゲンしかとらない。

一方、矯正科では、セファロというレントゲンとともに、口腔内写真と模型も採る。

さらに、一般歯科では3年から5年で廃棄される資料を10年程度は保管する。

スマトラ沖地震で亡くなった方の身元確認でも、この資料が役に立ったそうである。

自分が入れた装置が証拠として目の前に現れるのは、気持ちがいいものではないとは思う。

それでも、こういったものが決め手となって身元確認ができたという話である。

自分の患者さんが一片のワイヤーだけになって帰ってきたら、きっと泣くだろうな。