柿は固い方が好きか、やわらかい方が好きか
2022/10/28
よそのお宅の庭では柿の実がたわわに実っている。
一家に1本ぐらいだが、それでも1箱ぐらいの実がなる。
ところが、結構高いところになるため、とるのも一苦労である。
年寄り夫婦のところでは、そのまま放置されるものも多そうである。
柿の実は放置しておくとやわらかくなり、さらにはぐじゃぐじゃになる。
そこで、かたい実とやわらかいものとで、どっちが好きかという話になる。
普通に考えれば、がりがりは困るが、ある程度の硬さがあるものが好まれるような気がする。
だが、うちの父は柔らかいとろとろの柿が好きだった。
これをスプーンでほじって食べるのである。
うちの父親が好きだということは、たぶんほかにもそういう方はいるに違いない。
食べきれないほどなるのなら、食べごろを過ぎたものを食べることの方が多くなってしまう。
結局、柿の実とはそういうやわらかくてとろとろしたものという印象が子供の中にインプットされる。
そういう人は、大人になってもそういうものが好きということになりそうだ。
私のようなものからすれば、柿の実は買うものという印象はなかった。
だが、今や柿も立派な果物である。
そうなると、とろとろの果物はもはや「見切り品」とならざるを得ない。
こういう実を食べる人も次第にいなくなるのだろうな。