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「バカ女」は逆襲するか

2015/05/22

dilmarousseffbandera-1いつも行くゴルフ場のキャディーさんは中南米から来ている人が多くて、スペイン語やポルトガル語が飛び交っている。彼女らの皆が皆仲良しとも限らないが、日本人の中に一人か二人ぽつんといるよりかはずっと気分的にも楽しいだろう。実際、彼女らは明るい。

そんなブラジルから来た一人が、「またあのバカ女が勝っちゃったわよ」と言ったことがある。「バカ女」とは再選を果たしたルセフ大統領のことである。大規模なばらまき政策を行ったおかげで、国民にはとても人気が高いものと思われる。しかし、一方では裕福な人たちにしてみれば面白くはないだろう。
現在、ブラジルでは汚職の蔓延が社会問題になっているという。さらに、来年のオリンピック開催まで1年ちょっとしかないのに、今さら会場を変更するとかいう話が聞こえてくる。本当にこれでオリンピックなんかできるのかと危ぶまれている。もっとも、2008年の中国も似たようなものだったから、たいていの場合は何とかつじつまは合うものと思われる。
2期目に入ったルセフ大統領は、財務大臣に政敵のような人を持ってきたという。アメリカの大学で学位を取ったとか、アメリカのどこそこを立て直したというような評判である。もっとも、「あの人と仕事をするのは嫌で嫌でたまらなかった」と同僚から言われるのだから、そんな人と一緒に仕事はできないものと覚悟はしないといけないようだ。
敵陣営であれ、有能な人は使う。その姿勢は評価されてしかるべきだ。汚職などというものがそう簡単になくなるものでないということは誰だってわかる。だが、そうだからといって手をつけなければなくなるものもなくならない。新しい財務大臣が、そこまで手をつけるのかは知らないが、かつてBRICSと並び称せられた国が今や瀕死の状態にある。そんな国が立ち直れば、また世界経済は強くなってくるはずだと思うのだが。

 

 

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