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「東芝問題から何を学ぶ」

2015/09/29

「予算必達と強く言ってはいけないのですか」という経営者の言葉は、今回の東芝問題に対する経営者の一つの疑問だろう。予算なんて机上の空論だから、売れないものは仕方が無いよといってしまえば、社員はあまり働かなくなるだろうということも容易に想像がつく

これを歯医者に当てはめて考えてみれば、患者数がかわらないのに予算目標だけ高いものを掲げて、経営者がしりを叩くという構造になろうか。もっとも、ほとんどの歯医者は、経営者がひとりだけで働くというところばかりだから、せいぜい「材料は無駄にしないようにしましょう」とか、「もっとすばやく動くようにしてください」という程度のことである。

だが、それほど数は多くないものの、ドクター数をたくさん抱えて大規模に経営している歯科医院というものも散見される。そういったところは売り上げも多いが、人件費が大きい分経費も大きい。設備投資も旺盛だから、固定費も高くなるのも仕方が無いところだ。設備投資をしないで多くの人に満足できるサービスというものはあまり期待もできない。

だが、そういうところは、設備投資をした分、早期にそれを回収したいと考える。するとどうしても高めの予算を立てざるを得ない。高めの予算を立てたところで、黙って新しい設備がそれを達成してくれるわけではないので、いきおい「もっと点数を上げろ、自費をたくさん取れ」という話になる。

点数を上げる、自費を増やすということを考えれば、当然そこには不必要な治療が入ってくることになろう。治療するほどの虫歯で無いのに削るとか、本人はまったく自費治療など希望していないのに、1時間も説得されるとか。本人は保険のブリッジでいいといっているのに、インプラントを無理やり入れられたなんていう人も出てきそうである。

「仏作って魂入れずというが、東芝は仏すら作っていなかった」と酷評されている。設備という仏を作っているのだから、治療に魂を入れることを肝に銘じなければなるまい。photo

 

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