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納骨

2016/05/02

4月最後の日に、私の父はお墓に入った。ちょうど亡くなってから1ヵ月後のことである。ゴールデンウィークの真ん中であり、忙しい人も多かったのではないかとも思う。

前日は風が強かったが、幸い強風もやんでいた。桜の花はすでに終わっていたが、燃え立つような新緑の中である。私の父は桜の花に変わり、そして新しい芽となって地上に生まれ変わったようである。

八王子の霊園は遠いのだが、これでお墓の住人は4人になった。祖父母と父とその姉である。4人はそれぞれ対照的な人生を送ったと言える。祖父と祖母は生まれたのはほとんど同じだが、亡くなったのは50年も違う。父の姉は生後わずか1週間でなくなった。江戸時代の基準でいえば生まれたことにはならない人であった。私の父はその人たちの分まで生きたともいえる。

隣の墓に、お弁当を持ってやってきた男性がいた。おそらく奥さんが先に亡くなったのだろう。私も家内が先に亡くなればそうやってお墓の前で一緒にお弁当を食べるかもしれない。でも、家内はそんなことはしないだろう。私の母はどうだろう。通うのも遠いからなかなかそうもいかないだろうな。

 

 

 

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