広告を出そうと思って、日本矯正歯科学会認定医と入れてくださいと依頼した。同じところの広告に、日本皮膚科学会専門医と出ていたからだ。ところが、思いがけない返事が来た。その肩書きは使えませんという。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2013/05/tp0531-1.html

厚労省によれば、歯科では専門性をうたえる学会は外科、歯周科、麻酔科、小児歯科、放射線科の5つしかないという事になっているそうだ。その中に日本矯正歯科学界は含まれていない。つまり、日本矯正歯科学会は厚労省から認められていない団体ということになるそうだ。

日本矯正歯科学会は、大学および臨床医からなる名実ともに日本でもっとも大きな矯正の団体であることは確かである。だが、これが唯一のというわけには行かないところに厚労省から認められないゆえんがある。そのほかに多くの団体が存在していて、それぞれが認定医を出そうとしている。

日本矯正歯科学会は大学が中心の組織である為、大学を中心とした認定医の選定をすることとなる。大学の医局に3年以上いなければ認定いをとることができない。それに反発した臨床家が独自の団体を立ち上げ、独自の認定医を作っているのである。

ずいぶん昔、社団法人化すべく学会でもずいぶん動いていたようだが、結局認められなかったという話だけは聞いた。多くの団体が林立する中、日本矯正歯科学会の優位性が証明できなかったということだろう。どうでもいいことだと思っていたが、それがこういうところで効いてきたわけだ。｢認定医です｣ということを個人的にしゃべる分にはいいけれども、公の場でこれを出すことはできないというわけだ。

認定する側が認定されていなかった。なんだかずいぶんと間が抜けた話ではあった。

 

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